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東野圭吾の江戸川乱歩賞受賞作「放課後」から考える最近の文芸と以前の文芸

 

東野圭吾と最近のミステリ作家

13階段あたりからだろうか、江戸川乱歩賞のミステリーは変容したような気がします。

東野圭吾作品の中で、個人的には最近の円熟味のある作品とは違う。

「こんな時代もあったんだ」と思わせてくれる作品。

 

密室トリックについては図が入っているのですが、恐らく当初原稿ではなかったのではないかと思っています。

それとも、応募時にイラストをすでに入れていたのか。

 

今の小説はこういったイラスト入りの公募での作品は見たことがありません。

文字だけ勝負という感じ。

 

 

江戸川乱歩賞は個人的には最近の作品がおもしろかなと

社会派の作品が増えたような気がします。

 

理由は色々でしょうが、密室トリックも驚くようなものが作れなくなっていること。

そもそも新人に出版社が期待をしているのは新しいもので、東野圭吾風の作品はいらないのだと思います。

 

映画「シックスセンス」のような視点を変えて見れば、驚きの結果が待っているというものでしょう。

 

しかし、東野圭吾はすごい

この放課後はラスト、え?と思うよなラストです。

個人的には今の東野圭吾作品とは違う視点で書かれていると思いました。

 

一部、理解できないかなと思う心理的トリックではあるのですが。

ガリレオのようなシリーズを書く大作家になる最初の作品だけに必読です。