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2015年江戸川乱歩賞受賞作「道徳の時間」 書評とレビュー

 

道徳の時間

この作品が受賞というなら、池井戸潤さんがおっしゃるように該当なしの方が良かった。

江戸川乱歩賞のファンとしては、今回はがっかりの本でした。

読んだ時間を返して欲しいような作品。

審査員が評価をしていますが、私は思想信条が入りすぎて途中で読む気が失せた。

 

各審査員の評価

有栖川有栖 ○ 面白いと評価

池井戸潤 x 受賞作なし

今野敏 x 他の2作を評価

辻村深月 ○ 読みふけった 

石田衣良 ○ 魅力的な謎をこの作品だけあると

記号は評価を読んで、私が勝手入れました。

恐らく、3対2で受賞となったようです。

 

薄氷のと表現をされている受賞です。

 

個人的に読んで思ったこと

政治的思想がありありと出ている。

著者は一体、何者かと思った。

 

フォーリングコロンバインの話。

日教組を左翼的組織だと誤解をされているというような言い回し。

ゆきゆきて神軍について言及。

 

こんなの普通の人は知らないのではないだろうか。

フォーリングコロンバインは映画好きなら好きだろう。

 

しかし、今までの天使のナイフや13階段などはある程度の読んで読者に判断を任せるような感じだった。

 

道徳の時間はとにかく、やたらリベラルというか左翼というか。

それらの主張を強引にねじ込んでいると思われる。

 

これで読む気が失せた。

また、通常巻頭に著者の写真が必ず掲載をされるのだが今回は掲載をされていない。

 

今のような時代にこういった思想信条を小説に潜りこませるのは流行らないと思う。

どっちの思想だろうが、読んでいてイマイチ納得がいかない結末だった。

 

個人的には二作目は買わないと思う。