「闇に香る嘘」を読んで、江戸川乱歩賞受賞への執念と内容
闇に香る嘘、おもしろい
結末が、「ああ、そうなんだ」という感じで面白いです。
著者はこの中国残留孤児をメインとしているところが、相当調べたのではないだろうか。
力作と言っていいでしょう。
特に面白いのが、主人公が盲目の人なのだ。
見えないことで、謎が謎を呼ぶわけです。
9年連続の江戸川乱歩賞への投稿
よく、心が折れなかったなと思う。
今回受賞をしたことにはすごいの一言。
過去の作品は5度ほど最終選考に入っています。
今や推理作家になるための一つの登竜門となった江戸川乱歩賞。
東野圭吾、池井戸潤などの作家も受賞をしています。
受賞することの意味が年々意味が大きくなってきている気がします。
最近の傾向
江戸川乱歩賞の対策傾向ではないが、近年の社会問題を基本的に扱い。
それに付随をした作品が多い。
天使のナイフ、13階段などもそうだ。
この傾向は強く、面白い。
そこで、どうやってどんでん返しを作るのかだろう。
今回の場合は、中国残留孤児と盲目が大きなポイントとなる。
選考委員の石田衣良氏は、おめでとうと祝福をしている著者の執念を読むことができます。